ヨシタケシンスケさんの絵本が、大好きです。
メッセージが押し付けがましくないし、あたたかくて肩の力が抜けるところがあって、寄り添ってくれるところがとても良いなって。
特に発達障害児を育てていると親である私にも、当事者である息子本人にもすごく刺さるものがあります(息子もヨシタケシンスケさんのファン)。
とくに心に残った絵本を、ご紹介します。
ころべばいいのに
いやな人に対して「ころべばいいのに」っていう感情(もっと激しい感情ふくめ)、抱くことはありますよね。
そんなとき、こんな風に考えたらどう?って、いろんな対応や考え方を教えてくれます。
息子は特性もあって感情を整理することが難しいのですが、この本の「戦うことも、逃げることも、自分で選べるんだよ」というメッセージがとても良かったみたい。
嫌なことをしてくる人を全部避けることはできないけれど、そこからどうするかは自分で選べるし行動できるってことが分かると、気持ちが少しラクになったようです。
それしかないわけないでしょう
息子は、とても不安感の強いタイプ。
小4だけど、いまだにお風呂やトイレに1人で行くことができません(外で付き添い必須)。
自分の将来についても、「どうせ僕なんかロクな大人にならない」と10歳にしてお先真っ暗モードです。。
この本のなかでも将来への不安をいだく子供に対して、明るく「それしかないわけないでしょう」と話を広げてくれるおばあちゃんが、とっても安心感があります。
未来は不安ばっかりじゃないよ、不可能に思えることだってあるんだよって、見せてくれるような1冊でした。
「それしかないわけないでしょう」って言葉そのものが落ち着く印象があって、不安の強い息子への魔法のひとことみたいに使わせてもらっています。
あつかったらぬげばいい
親の私が、泣きながら読んだ一冊でした。
「○○したら、○○すればいい」のシンプルな繰り返しながら、人生を生き抜くことを教えてくれたように思います。
発達障害の息子が不登校になって、心にずうんと重さを抱えていたとき、とくにこの一言が沁みました。
せかいがかわってしまったら、
じぶんもかわってしまえばいい
自分にとって、子どもの不登校は世界が変わってしまうような大きな出来事で、辛さもたくさん抱えていたのですが
そうか、自分も変わっちゃえばいいのかとストンと落ち着いたように思います。
世間の目とか、そういうものを脱ぎすてて、新しい自分に出会えるチャンスでもあったんだなって。
不登校になってよかった、とまでは正直思えないけれど、たくさんのことを息子から学ばせてもらったことにはとても感謝しています。
みえるとかみえないとか
視覚障害をテーマに描かれたものですが、発達障害にも十分通じるものがあります。
障害という言葉は出さないので、障害を「ちがい」としてとらえつつ、
「当たり前」ということのおかしさ・不思議さを感じたり、自分たちと違うものにどうやって関わっていくのか、考えるキッカケとなる1冊でした。
発達障害は見えない障害なので、親の私でも理解が及ばないところが多々あり…
イライラして怒ったり、また反省して…という繰り返しの情けない日々です。
自分と違うものを面白がったり、共通点で盛り上がったり、良い距離感で息子と付き合っていきたいなあ。
まとめ:たくさんの本に支えてもらいながら、生きていく
発達障害と一緒に生きるというのは、とても大変なことだと私は思っています。
世の中優しい人ばかりではないし、辛いことを言われたり、逆に人に不快な思いをさせてしまうこともあって、くじけそうな毎日です。
こういうあったかい絵本に支えてもらいながら、なんとか生きていきたいな。
まだまだヨシタケシンスケさんの本、素敵な本がたくさんあるので、少しずつ買いそろえていきたいです!