新型コロナウイルスの余波で、突然の休校が発表されましたね。
我が家も例外ではなく、3月3日から小学校の休校が決定しました。
保護者のクラスLINEでも、「仕事はどうしたら」「学童は開くの」「お昼ごはんの準備もなんて」などパニック状態でした。
…が、不登校がちな我が家には、どこか遠い出来事のようで。
むしろちょっと楽になってしまう部分の方が多いんですよね。
今回の出来事は本当に大変だと思うし、親御さんがたの苦労や世の中への影響を思うと早く収束してほしいのですが…
狭い視点で自分の立場だけを見て、「ああやっぱりウチは世間と少し違う場所にいるんだなあ」と感じてしまいました。
あの時通った道を、少し見ている気分。

今「大変だ!」と慌てている保護者のお子さんは、おそらく毎日学校や学童に通っているお子さんなんだと思います。
急に子供が学校に行けなくなったら、そりゃ慌てますよね。
子供が学校に行くことが、生活の基盤の大前提としてありますから。
うちの小2息子が学校に行けなくなったとき、私も今回の騒動のように、いろんなことに頭を巡らせました。
「仕事はどうしたら」「お昼ごはんの準備も」「留守番させていいの?」ととても悩んだことを覚えています。
必死にスケジュールを調整して、職場に相談して在宅での仕事環境を整えたり、仕方なく留守番させるときのために本やネット環境を揃えたり、走り回っていつも頭はフル回転でした。
その意味では少し似ているところもあると思います。
でも一番違うなと思うのは、一斉休校なら、孤独感もないし先行きも見える。
私が辛かったのは、自分の子供だけが学校に行けなくて、家族それぞれにも影響が大きく、そんな日がいつまで続くかわからない恐怖。
そしてその状況に対し、なにもできない自分への無力感。
今回みたいに一斉の休校だと、孤独感は感じなくて済むなあ、という的外れな感想を抱いてました。
休校になったら、むしろちょっと楽な不登校児家庭。
不登校だったら、休校なんて関係ないでしょ?という意見もたまに目にしますが…
我が家の場合は、休校になったらすごく楽です!!!
朝、行くか行かないかで胃がキリキリしない

息子は、行ったり行かなかったりを繰り返しています。
朝にならないと登校できるかはわからず、元気に行ったり、しんどくて行けなかったり。
毎朝行けるかどうかわからないという宙ぶらりんが続いていて、正直かなりストレス。
息子が家にいるかどうかで、私の一日のスケジュールがまったく変わります。
もう行かないなら行かないでハッキリしてほしいな…とも思ってしまいますね。
朝、欠席連絡の電話をかけなくていい

息子が休むときは、電話連絡をしています。
もうこれが毎回辛い…。たかが電話一本、ですが毎回毎回辛い。
なんで今日も行けないんだろう、と思いながらかける欠席電話、本当に心が潰されるようです。
夕方、連絡帳を受け取りに行かなくていい

休んだ日は、連絡帳も私が受け取りに職員室に行っています。
本当は近所の子に届けてもらうシステムですが、あまりに休みすぎるのでね。
下校で楽しそうな子たちを横目に、逆流して職員室に向かい、「○○先生いらっしゃいますか」と呼び出して、
「様子はどうですか」「元気そうなんですけどね」というお決まりの会話を交わす時間も、苦痛です( ;∀;)
今でも時々、「なんで私こんなに学校に来てるんだろう」とふと辛くなり、連絡帳を受け取って涙が出てしまうこともあります。
娘の保育園とはまったく逆方向なので、小学校に行くだけで20~30分くらいのタイムロス。
精神的にも体力的にも時間的にも、しんどいんですよね。。
多数派のために世が動く。不登校は少数派なんだなと実感。

今回の全国一斉休校騒動、すごく色んなことが動いてますね。
オンライン授業、教育サービスの無料開放、宅食サービスの無料提供などなど…。
多数派だとこんなに色々してもらえるんだなあというのが、正直な感想でした。
うちの息子含め、不登校の子たちはやっぱり少数派で。
だから何も動いてくれなかったんだなあ、と考えちゃいました。
今回の動きに文句をつけたいわけではなくて、なんとなく虚しさというか…
少数派だったら、本気で動いてくれる人とかお金とかがなくて、
自分たちで何とか頑張るしかないんだよって、突きつけられたみたいな気持ちになってしました。
不登校になったら、フリースクールとかオンライン教育サービスとか、自腹で通うしかないですもんね。
今回の動きは多くの方に役立つことで歓迎ですが、その一方でなんだか切なくなってしまいました。
まとめ:少数派であること

息子は発達障害児で、不登校(がち)でもあります。
定型で登校できている子が多い世の中、本当に生きづらい。
少数派にはなかなか受け皿がないということも、ひしひし実感しています。
でもフリースペースや親の会など手を差し伸べてくださる人もいて、それは先人たちが築いてきてくださったこと。
感謝しつつ、それを私にできるかたちで、広めていきたいなあ。
今回の休校を機に広まっていくサービスも、あるかもしれません。
不登校の子たちが今よりも幅広い学びができているよう、今大人の私もいろいろ学ぼうと思います。