こんにちは、ぽんぱです。
私は会社員で産休を取得したのに、出産手当金を1円ももらえませんでした。
出産手当金を取得できなかった理由。
それは加入している健康保険が「国民健康保険組合(国保組合)」だったからです。
健康保険の違いによって出産手当金という大金を受け取れないことがあるなんて、私はまったく知りませんでした。
健康保険の種類
健康保険にはいくつかの種類があります。
会社員であれば、通常被用者保険(社会保険)であることが大半でしょう。
国民皆保険制度の日本。職業によって加入先が異なっているのです。
- 全国健康保険協会(協会けんぽ):中小企業の従業員とその家族
- 組合管掌健康保険(組合健保):大企業の従業員とその家族
- 共済組合:公務員や私立学校教職員とその家族など。※その他、様々な共済組合があります
- 船員保険:船員が加入
- 国民健康保険(国保):自営業者、職業についていない人とその家族
このうち、職業で加入先が決定する協会けんぽ・組合健保・共済組合などを総称して「被用者保険(職域保険や社会保険とも)」、国民健康保険のことを「地域保険」と呼びます。
私が長年勤めていた会社は、国民健康保険組合の健康保険に加入していました。
通常会社は社会保険に加入します。しかし個人事業で国保組合に加入し、その後法人化すると、引き続き国保組合に加入できる特例があるそうです。
私の入社した会社は、そんな会社でした。なので会社員時代は、国保組合の健康保険+厚生年金+雇用保険に加入していたんです。
国民健康保険組合(国保組合)とは
国民健康保険には、2つの種類があります。
1つは市町村が運営する国民健康保険。こちらの方がよく知られており、フリーランスの方が加入するイメージですね。
もう1つが国保組合です。
さて、組合国保って一体どんな制度なのでしょうか?
簡単に言えば「同業の自営業者が作る国保」ということになります。全国で185あり、主だったところでは、医師、歯科医師、薬剤師、税理士、弁護士、理容、美容、卸売市場などがあります。
国民健康保険組合の一覧でどんな組合があるか確認できます。
自分がどの健康保険に加入しているかチェックしてみよう
自分がどの健康保険に加入しているか知りたいときは、保険証を確認してみてくださいね。
下のほうの「保険者名称」の欄が、加入している健康保険です。
また保険者番号をチェックすると、被用者保険(社会保険)なのか国保なのかもわかります。
保険者番号の見方は、こちらのページでチェックしてみてください。
国保組合では、出産手当金・保険料免除は基本なし
出産手当金は任意給付
社会保険では、出産手当金は必ずあります。しかし国民健康保険では、出産手当金は任意給付になっています。
それぞれの国保組合によって、出産手当金を出すかどうか決めています。出産手当金の給付がない国保組合の方が多数派のようです。
気になったので、大阪の国保組合で出産手当金を出しているところがないか調べてみました。
残念ながら私の調べた限り、出産手当金を給付している国保組合はほぼありませんでした。
保険料免除も任意
社会保険の場合、産休中は保険料納付が免除されます。
しかしここでも国保組合!産休中の保険料免除も基本的にありません。
つまり産休中は産休手当金はもらえず無収入、それなのに健康保険料は払い続けなければいけないというWパンチなんです(´д`)
つ、辛い…。そりゃないよーーと思いました。
国保組合加入の妻が産休を取るときは、どうする?
Wパンチの威力を少しでも抑えるべく、私は産休中は夫の扶養に入ることにしました。
無収入には変わりありませんが、健康保険料を支払わなくてすむからです。
それ以外に取れる方策はないように思います…。
扶養に入れるかどうかは、旦那さんの会社の健康保険によると思いますので、旦那さんの会社に確認してみてくださいね。
育児休業給付金は別のお話。雇用保険に加入でもらえます。
産休中の「出産手当金」は、健康保険から出るものなので、国保組合ではもらえないことが多いです。
一方で育休中の「育児休業給付金」は、雇用保険から出ます。
だから雇用保険の加入要件を満たしていれば、育児休業給付金は受け取れます!
ややこしいですが、もらえるものはちゃんともらっておきましょう(#^.^#)
まとめ:「会社員のママは出産手当金」とひとまとめにしないでほしい…

私は「たまごくらぶ」の「会社員のママは産休手当金がある!」という見出しを丸のまま信じていたので、受け取れないと知ったときは、本当にショックでした。
こちらのサイトによると月給25万円の場合、産休手当金だけで約50万円もらえる計算です。
やっぱり、これがないのは相当痛い( ;∀;)
国保組合の保険料は、社会保険に比べると安く設定されていることが多いようです。でも50万円の差を埋められるほどの差はありません(;^ω^)
どの健康保険に入るかでこんな差があるなんて、妊娠当時の私は全く知りませんでしたよ。
職探しの時、国保組合のメリット・デメリットも理解した上で、会社選びの一助にすればよかったと思っています。
国保組合だからダメっていうことはないですが、出産時に無収入なんだっていうことは覚悟しておきたいですから。
社会保険って難しい…!こういうことを学校で色々教えておいてほしかったなあ。