HSPという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で「とても敏感な人」という意味です。
最近になり、自分もこのHSPにあてはまるということに気づきました。
発達障害のある息子を育てていくなかで、自分の気質にも向き合う必要性を感じているので、そのことについて書いてみます。
HSPとは
HSPとは「とても敏感な人」のこと
繰り返しになりますが、HSPとは「とても敏感な人」のこと。
そしてHSPは病気ではなく「気質」です。
「気質」は感情や行動、刺激などに反応する生まれ持った心のパターンのこと
出典:敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本
HSPは先天的な気質で、どの国でも15~20%程度の割合でいるそうです。
5人に1人がHSP、というとかなり多い印象ですね。
HSPに共通すること
HSPの人には、こんな特徴があります。
- 自分と他人の心の「境界線」が薄い
- 疲れやすい
- 刺激に敏感
- 人の影響を受けやすい
- 自己否定が強い
- 直感力がある
出典:敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本
私もほぼ全部当てはまってます(^^;)
HSPテスト
WEBにもHSPテストがありますので、気になる方は受けてみられると良いと思います。
「気質」がわかるだけですが、腑におちる部分もあるかもしれません。
ちなみに私の診断結果はこんな感じでした。

HSP度【強】ということですが、なんとか生きていけてます(;^ω^)
私が抱えてきた「生きづらさ」
子供のときからずっと「自分だけうまく生きられていない」という気がしていました。
家庭環境や性格も関わっているとは思いますが、私はこんなことに生きづらさを感じています。
自己否定感が強い

ずっと「自分が生きててもよい」と思うことができません。「生きててごめんなさい」という感じ。
少しでもミスをしたら激しく動揺して「消えてなくなりたい」と思い、いつまでもクヨクヨしてしまいます。
悩んだってしょうがない!と思うものの、頭の片隅にはいつもクヨクヨしている自分がいて、追い出すことができません( ;∀;)
他人の影響を受けやすく、いつもビクビクしている

以前勤めていた職場では、気性の激しい上司がいて、いつも怒鳴っていました。
私が怒られているわけでなくても、近くにいるだけで息苦しくて辛くなります。
ほかにも「自分がどう思われているのか」「どんな行動を望まれているのか」といったことが気になり、他人の望む通りにしようとしてしまうところがありますね。
人混み・強いにおいなどの刺激が苦手…とにかく疲れやすい

満員電車・花火大会・レジャー施設といった、人がたくさんいる場所はとにかく苦手です。
なるべく人が多くいる場所には行かないようにしていますが、行かなければならないときはかなり消耗しますね。
いろんな人の話し声・距離・感触といった刺激が強く、クラクラしてしまいます。テレビでも大声を出す芸人さんはしんどくて見ていられません。
香水・化粧品・柔軟剤・たばこ といった強いにおいも苦手で、デパートにもほとんど行きませんね。
アニメや映画でも、ほかの人より耐性が弱い気がします。
「約束のネバーランド」も「カメラを止めるな!」も、怖くて見たことを後悔しました(;^_^A
※どちらも内容は面白いと思います…でも無理…
心配しすぎて取り越し苦労ばかり

いつもビクビクしているということもありますが、初めて取り組むことにはかなり体力と精神力を消耗します。
小さい時からいつも先のことを心配していて「石橋を叩いて壊す」なんて親にも言われていました。
心配性・ネガティブという性格なのかなと思っていましたね。
とにかく「人に迷惑をかけない」ということばかりを考えていたような気がします。
HSPの母×発達障害児育児
生きづらさを感じながらも、なんとか生きてきましたが、授かった第1子は発達障害児。
息子には自閉症スペクトラム(ASD)という発達障害があり、彼も彼で生きづらさを抱えています。
育児は誰だって大変なもので、私だけが特別ではありません。
でもHSPの人が、発達障害児を育てるっていうことは、それ特有の問題が色々あるのかなとも思います。
HSPと発達障害は、似ているようで違う。違うようで似ている。

HSPと発達障害(ASD)って、似ているところもあります。
私と息子の共通点としては、不安が強くて敏感であること。
違うのは「共感性」の部分かなと思います。
共感性をつかさどるミラーニューロンシステムの働きや、感情や感覚の使われ方がHSPではかなり強く、自閉症では弱い
出典:敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本
人の気持ちへの共感、という部分は私は敏感すぎる一方、息子はかなり弱いという印象ですね。
ただHSPと自閉症が合併しているような子もいるらしく、はっきりとした区別をつけるのは難しそうです。
かんしゃくの多い息子の感情に、引きずられてしまう

HSPの私が、発達障害児の育児でいちばん困難に感じているところは、「息子の感情にかなり影響を受けてしまう」というところ。
息子は不安を感じたり、思うようにいかない苛立ちを感じると、私に感情をぶつけてきます。
息子がイライラしたり不機嫌そうになったり怒ったりすると、私は緊張して、息子の感情に敏感に反応してしまうのです。
一緒になってイライラするのもしょっちゅう。
息子が泣くと、私も辛くて悲しくて一緒に泣いてしまうこともあります。
「自分は自分」「息子は息子」って切り離せていないんだな…と思いますね。
「周りへの迷惑」には人一倍敏感だと思う

HSPの性質上、「迷惑になっていないかな」と周りの気持ちをいつも考えてしまいます(当たってるかどうかは別ですが)。
でも発達障害児育児は、周りに迷惑をかけてしまうことも多いので、そこで神経をすり減らしてしまうことも多々。
息子が発達障害児であることは周囲にカミングアウトしていないので、余計に気にしてしまうのかもしれません。
「障害児を普通級にむりやり入れ込んだ親って、思われてないだろうか」
「迷惑にならないように、この子をちゃんと育てなくちゃ」
そんな風に周りのことばかり気にしてしまう自分は、すごく嫌なんですよね…。
自分軸が弱くて、他人軸が強いのもHSPの人の特徴だそうです。
1人の休みが絶対に必要。でもワンオペだと無理。

HSPの人は疲れやすいので、何も刺激を受けない、1人の時間というのが本当に必要。
私も1人の時間がないと、しんどくて情緒不安定になります。
でも夫は仕事で忙しく、なかなか頼れない現状。
子供たちはまだまだ私にベッタリ。
1人の時間がもてないと、子供たちに接する余裕がなくなってしまうこともしばしば。
じゃあどうするかっていうと、学ぶこと・吐き出すこと。
生きづらい私が、別の生きづらさを抱えた息子を育てるということは、やっぱり簡単なことではありません。
じゃあどうするの?っていうと、やっぱり勉強・実践しかないのかなと思っています。
あとは弱音も吐いて、上手に息抜きすること。
HSPについて、学ぶ
HSPの傾向がある人は、
- 自分がHSPであることを知る
- 何に敏感に反応してしまうのか
- 思考のクセ
- 自分を守るための対応方法を知る
ということを勉強するだけでも、違ってくると思います。
なぜ自分がそんな風に感じるのか?それは本当に大事なことなのか?
今まで振り回されてきたことと、本当に大切なことを見極めないといけません。
HSPに関する書籍は色々出ているので、ご自分にあった本で学んでみてください。
発達障害児育児について、学ぶ
発達障害に関する本は、いろんなものが出てますね。
うちは自閉症スペクトラムの普通級小学生ですが、オススメの本をふたつ置いておきます。
これ以外にも発達支援センターでのセミナーに参加してみたり、児童精神科を受診してみたり、いろんな場所で学ぶ機会が得られると良いですね。
弱音を吐いて、息抜きしよう
HSPの人は、他人にあわせて神経を使う人が多いので、本音を人に言えず友達も多くない傾向にあるそうです。
私も友達はほぼいません(^^;)
愚痴を言わないとやってられないことも多いので、Twitterで吐き出しちゃうといいですよ。
リアルな人間関係ほど気を遣わないですし、同じ属性?の方も見つかりやすいです。
私もTwitterやってますので、絡んでください。弱音ばっかり吐いてるアカウントです(;^_^A
まとめ:色々やっても、うまくいかないときはうまくいかない。

いろいろ書きましたが、あれこれやっても、うまくいかないときはうまくいきません。
私も勉強や実践はしているつもりですが、育児はそんな簡単にいかないですね。
しょっちゅう子供に怒ってしまい、寝顔を見ては反省する日々です。
絶望感にかられる日も少なくはありません。落ち込むことばっかりで、辛くなります。
もしそういうお母さんがこの記事を読んでいらっしゃったら、
あなただけじゃないよ。私もだよ。ってお伝えしたい。
生きづらい私だからこそ、別の形ではあっても生きづらさを抱えるだれかに寄り添えることもあると思います。
自分がHSPであることも、子供が発達障害であることも望んだわけではないけれど、この経験がだれかの何かのほんの少しでもお役に立てたら、とても嬉しいです。
生きづらくても、なんとか生きのびていかなくては(๑و• Δ• )وえいえいおー!